自動車の質量を低減することは燃費性能を向上させることになり、昨今の世界的なCO2排出量の削減の流れとともに重要な達成目標になっています。一方、衝突安全性の確保など、車体に要求される性能も高まっていて、この「質量の低減」と「車体性能の向上」の両立が課題となっています。
設計のプロセスにおいては長くCAEの技術が利用されてきましたが、解析の種別と各解析モデルにおけるパラメータの変化は多岐に渡ります。
解析の種別は車体のねじり剛性の確保を確認する解析から、生存空間量を確認する側面衝突解析や前面・後面衝突解析などがあり、これらの解析に対し、変化させる設計変数として、車体の材質や材料の板厚などがあります。
目標質量値を定め、これらの多岐に渡る解析を実施するわけですが、例えば生存空間量などの解析結果の評価をする小さなプログラム(或いは既存の仕組み)と組合せることで、解析パラメータを変化させていきながら結果を評価していくAEIという考え方は有効なのではないかと考えています。